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奇妙な記録

あの頃、ドラゴンは本当にいた――SCP-1762と「子どもの頃に見えていた世界」

おそらく、正確には思い出せない。子どもの頃には、確かにあったはずなのだ。押し入れの奥には何かがいるかもしれない。森の向こうには、まだ知らない世界があるかもしれない。夜空を見上げれば、物語の中にしかいない生き物がどこかを飛んでいるかもしれない...
奇妙な記録

人はどこまで「異常」に慣れるのか――SCP-3008「出口のないIKEA」で考える日常の境界

何度も訪れたことのある大型店を想像してほしい。入口を抜ける。並べられた家具を眺める。必要なものをカートに入れる。いつもと変わらない買い物だ。やがて帰ろうと思い、出口へ向かう。ところが、見つからない。案内表示を頼りに歩いても、次の売り場が現れ...
SCP資料

書いた瞬間に奪われるなら、どうやって記録を残すのか――SCP-2521と財団が言葉を捨てた理由

記録を残すことは、安全のための基本だ。危険なものを見つけたなら、その特徴を書く。何をしてはいけないのかを伝える。次に同じものと遭遇した人間が、同じ失敗を繰り返さないようにする。だが、その危険について書くこと自体が危険だったらどうすればいいの...
奇妙な記録

何も救えなくても、そばにいる意味はあるのか――SCP-4999と「最期の孤独」

誰かを助ける。そう聞くと、私たちは何かを「する」ことを想像する。病気なら治療する。困っているなら手を貸す。危険な場所にいるなら、そこから連れ出す。状況を良くすることが、助けることだと思っている。では、もう何も変えられないとしたら。治すことも...
奇妙な記録

「知っている顔」が浮かんでいても、あなたは自分の記憶を疑えるか――SCP-2316と水の中の死体

昔の同級生の顔を、どれくらい正確に覚えているだろう。毎日遊んでいた友人でも、何十年も経てば声や表情は曖昧になる。それでも偶然よく似た顔を見れば、「あいつじゃないか」と思うことはある。では、湖に浮かぶ死体を見た瞬間、それが昔の友人だと確信して...
奇妙な記録

誰にも覚えられないものは、存在していると言えるのか――SCP-055と「記憶から消える存在」

私たちは、世界にあるものをどうやって確かめているのだろう。見る。触れる。名前をつける。特徴を覚える。そして必要なら、それを誰かに伝える。机の上に赤い本がある。一度見れば、その場を離れても「赤い本があった」と覚えていられる。だから後から探すこ...
奇妙な記録

帰ってきた場所は、本当に「元の世界」なのか――SCP-3515と帰還できない恐怖

暗い穴を覗き込む。底は見えない。危険かもしれない。何もないかもしれない。それでも私たちは、少し気になる。この先には何があるのだろう。人間は昔から、知らない場所へ進んできた。海を渡った。山を越えた。洞窟へ入った。空へ上がり、ついには宇宙へも出...
奇妙な記録

知らないほうが幸せな真実はあるのか――SCP-2718と「死後を知る恐怖」

知らないことは、不安だ。だから人は、答えを求める。病気なら診断を受ける。道に迷えば地図を見る。分からない現象があれば、その仕組みを調べる。知らなかったことを知る。それによって世界は少しずつ理解できるものになっていく。だから私たちは、基本的に...
奇妙な記録

死なないことは、本当に幸せなのか――SCP-7179と「永遠」の終わり

人は昔から、不老不死を夢見てきた。老いない身体。終わらない時間。病気や寿命に怯える必要もなく、まだ見ぬ未来をどこまでも見届けることができる。もし本当に手に入るなら、欲しいと思う人は少なくないだろう。だが、ここで一つだけ条件を変えてみる。「好...
奇妙な記録

なぜ「終わりのない場所」は怖いのか――SCP-087と、底の見えない階段

暗い。狭い。先が見えない。それだけなら、人はまだ耐えられる。懐中電灯を持てばいい。慎重に進めばいい。怖くなれば、引き返せばいい。だが。階段を一段降りる。さらに一段。踊り場を曲がる。また階段がある。もう一つ踊り場を曲がる。それでも。終わりが見...