SCP-294――その機械は、あなたを知っている

SCP資料

もし。

自動販売機に欲しい飲み物を入力したら、

本当に何でも出てくるとしたら。

コーヒー。

紅茶。

ジュース。

ここまでは良いでしょう。

ですが。

その機械は血液も出します。

そして、

あなた自身が忘れていた思い出まで知っていました。

司書
司書

本日の資料はSCP-294。

通称「コーヒーマシン」です。

そうめん
そうめん

名前だけ聞くと平和だな。

司書
司書

最初は誰もそう思っていました。

SCP概要

SCP-294は、一見すると普通の自動販売機のような外見をしています。

ですが中央にはキーボードが取り付けられており、欲しい液体の名前を入力すると紙コップに注いで出力します。

コーヒー。

紅茶。

オレンジジュース。

そうした一般的な飲み物であれば問題なく出てきます。

しかし、この機械の本当の異常性はそこではありませんでした。

そうめん
そうめん

便利な異常物品って感じだな。

司書
司書

問題は職員たちが遊び始めてからでした。

ただのコーヒーマシン

最初の実験は単純なものでした。

コーヒー。

紅茶。

ジュース。

どれも正常に出力されます。

味にも問題はありません。

職員たちは便利な自販機程度に考えていました。

ですが、ある研究員が少しだけ発想を変えます。

飲み物以外はどうなのか。

そこから実験の方向性が変わり始めました。

そうめん
そうめん

絶対ろくなことにならないやつだ。

血液を出した

研究員はキーボードへ入力します。

「人間の血液」

294は何の迷いもなく紙コップへ液体を注ぎました。

分析の結果、

それは本物の人間の血液でした。

では。

これはどこから来たのか。

誰の血液なのか。

職員たちには分かりません。

ですが一つだけ確かなことがあります。

294は血液という概念を理解していました。

そうめん
そうめん

いや、その時点で十分怖いだろ。

司書
司書

本当に不気味なのはここからです。

ジョーを知っていた

次の実験では、より具体的な入力が行われます。

入力されたのは、

「ジョーの血液」。

すると294は再び液体を出力しました。

分析の結果、

その血液は実在する人物のDNAと一致したとされています。

つまり294は、

血液という物質だけでなく、

特定個人そのものを認識していた可能性があります。

世界中のどこかにいる人物。

その存在を294は知っていたのです。

そうめん
そうめん

そのジョー本人は許可してるのか?

司書
司書

おそらく聞かれていないでしょうね。

忘れていた思い出を出した

ある研究員は少し変わった入力を試します。

「今まで飲んだ中で最高の飲み物」

294は液体を出力しました。

研究員はそれを飲みます。

そして思い出しました。

それは独身最後のパーティーで飲んだ酒だったのです。

本人ですら正確に覚えていなかった一杯。

それを294は再現しました。

さらに別の職員でも同様の結果が確認されます。

人生で最も印象に残った飲み物。

忘れかけていた思い出。

294はまるで、それらを最初から知っていたかのように紙コップへ注いだのです。

そうめん
そうめん

それもう記憶読んでるだろ。

司書
司書

私もそう思います。

なぜ294は不気味なのか

294は液体を出す機械です。

ですが本当に怖いのはそこではありません。

血液を知っている。

特定人物を知っている。

忘れていた思い出を知っている。

294は液体を作っているというより、

人間の内側にある情報へ触れているように見えます。

SCP-294が本当に知っていたもの

人は他人の記憶を知ることはできません。

価値観も。

人生最高の思い出も。

本人ですら忘れてしまうことがあります。

ですが294は違いました。

まるで最初から知っていたかのように、

紙コップ一杯の液体として差し出してきます。

だから294が不気味なのは、

何でも出せるからではありません。

あなた自身よりも、

あなたのことを知っているかもしれないからです。

そうめん
そうめん

急にコーヒー飲みたくなくなった。

司書
司書

私は少し気になってきました。

まとめ

SCP-294は欲しい液体を出してくれる機械です。

しかし、その異常性は液体そのものではありません。

人間の血液。

特定人物の存在。

そして忘れていた思い出。

SCP-294は紙コップの向こう側で、

人間ですら知らない情報へ触れているのかもしれません。

司書
司書

今夜の記録はここまでです。

また次の資料でお会いしましょう。

出典

SCP-294 “The Coffee Machine”

Author: Dr Gears

Source:
https://scp-wiki.wikidot.com/scp-294

ライセンス

This work is licensed under Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 License (CC BY-SA 3.0).

そうめん
そうめん

じゃあ「そうめんの黒歴史」で。

司書
司書

紙コップ一杯では足りないかもしれませんね。

そうめん
そうめん

やめろ。

コメント