
ようこそ、深夜資料室へ。
宝物とは何でしょうか。
高価な宝石。
思い出の品。
誰かから貰った手紙。
人によって答えは違います。
ですが。
もし世界で一番の宝石が何かと問われたなら、
あなたは何を思い浮かべるでしょうか。
今夜の資料はSCP-120-JP。
一匹の貝と、一人の少女の物語です。

タイトルだけ見ると綺麗な話っぽいな。
SCPだけど。
SCP概要

SCP-120-JPは異常な知性を持つ二枚貝です。
自身の価値を低く評価されると巨大化し、
周囲へ被害を及ぼします。
財団では収容維持のため、
その価値を肯定し続ける必要がありました。

めんどくさい性格してるな。

ええ。
そしてもう一人。
SCP-120-JPにはアイリという少女がいました。
彼女は幼い頃からSCP-120-JPと交流を続けていました。

その子が重要なんだな。
世界で一番の宝石

でもさ。
タイトルの宝石ってヤドカリさんのことだろ?

そう思いますよね。
私も初めて読んだ時はそうでした。
SCP-120-JPは自分自身を非常に価値ある存在だと考えています。
だから読者は自然と、
「世界で一番の宝石とはSCP-120-JPのことだ」
と思ってしまう。

違うのか?

読み終えた後には、
少し違う景色が見えてきます。
この作品が本当に描いているのは、
価値を証明する話ではなく、
誰かを大切に思う話だからです。
アイリが大人になる日
子供の時間は短い。
昨日まで遊んでいた場所から離れ、
昨日まで大切だったものを置いていく。
それは裏切りではない。
成長だ。
だからこそ別れは避けられない。

なんか急に切なくなってきたな。

アイリも成長します。
新しい友人ができる。
新しい世界を知る。
やがてSCP-120-JPだけを見ていた日々は終わる。

当たり前だな。

当たり前です。
だから苦しいのです。
SCP-120-JPはその事実を理解していました。
理解していながら、
それでもアイリを大切に思っていました。
ヤドカリさんが本当に欲しかったもの

結局さ。
ヤドカリさんって何が欲しかったんだろうな。
価値か?
賞賛か?

違うでしょう。
それらは手段だったのだと思います。
SCP-120-JPが求めていたのは、
誰かにとって特別であること。
そしてアイリは、
既にそれを与えていました。

ああ。
だから金額の話じゃないのか。

ええ。
この作品の終盤で語られる言葉があります。
「今、私はきみにとっての世界で一番の宝物だろう。だがきみもいつか別の宝物を見つける」
その言葉には執着よりも、
受け入れる覚悟が感じられます。

……それ言えるの強いな。
なぜこの作品は愛されるのか

SCP-120-JPは怪物の物語ではありません。
親子とも少し違う。
恋愛とも違う。
ですが誰もが経験する感情が描かれています。
大切な人が成長していくこと。
そして、
自分の元から離れていくこと。

だから読んだ後に残るのか。

ええ。
読者は巨大な貝よりも、
その気持ちを覚えて帰るのです。
まとめ

SCP-120-JPは価値の物語です。
しかしそれは市場価値の話ではありません。
誰かにとって掛け替えのない存在であるという価値です。
世界で一番の宝石とは何だったのか。
その答えは一つではないでしょう。
ただ少なくとも、
この作品が描いているのは貝殻ではなく、
誰かを大切に思う気持ちです。
だからこそ、
今でも多くの読者に愛され続けているのでしょう。

今夜の記録はここまでです。
また次の資料でお会いしましょう。
出典
作品名:SCP-120-JP「世界で一番の宝石」
著者:Ikr_4185
原作:
https://scp-jp.wikidot.com/scp-120-jp
SCP Foundation:
https://scp-wiki.wikidot.com/
ライセンス
本記事はCC BY-SA 3.0ライセンスのもと公開されているSCP Foundationの設定・文章を引用・翻案しています。
ライセンス:
https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/

俺も誰かの世界で一番の宝石になりたいな。

まずは貝殻を用意しましょう。

入口おかしくない?



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