SCP-120-JP――世界で一番の宝石

SCP資料
司書
司書

ようこそ、深夜資料室へ。

宝物とは何でしょうか。

高価な宝石。

思い出の品。

誰かから貰った手紙。

人によって答えは違います。

ですが。

もし世界で一番の宝石が何かと問われたなら、

あなたは何を思い浮かべるでしょうか。

今夜の資料はSCP-120-JP。

一匹の貝と、一人の少女の物語です。

そうめん
そうめん

タイトルだけ見ると綺麗な話っぽいな。

SCPだけど。

SCP概要

司書
司書

SCP-120-JPは異常な知性を持つ二枚貝です。

自身の価値を低く評価されると巨大化し、

周囲へ被害を及ぼします。

財団では収容維持のため、

その価値を肯定し続ける必要がありました。

そうめん
そうめん

めんどくさい性格してるな。

司書
司書

ええ。

そしてもう一人。

SCP-120-JPにはアイリという少女がいました。

彼女は幼い頃からSCP-120-JPと交流を続けていました。

そうめん
そうめん

その子が重要なんだな。

世界で一番の宝石

そうめん
そうめん

でもさ。

タイトルの宝石ってヤドカリさんのことだろ?

司書
司書

そう思いますよね。

私も初めて読んだ時はそうでした。

SCP-120-JPは自分自身を非常に価値ある存在だと考えています。

だから読者は自然と、

「世界で一番の宝石とはSCP-120-JPのことだ」

と思ってしまう。

そうめん
そうめん

違うのか?

司書
司書

読み終えた後には、

少し違う景色が見えてきます。

この作品が本当に描いているのは、

価値を証明する話ではなく、

誰かを大切に思う話だからです。

アイリが大人になる日

子供の時間は短い。

昨日まで遊んでいた場所から離れ、

昨日まで大切だったものを置いていく。

それは裏切りではない。

成長だ。

だからこそ別れは避けられない。

そうめん
そうめん

なんか急に切なくなってきたな。

司書
司書

アイリも成長します。

新しい友人ができる。

新しい世界を知る。

やがてSCP-120-JPだけを見ていた日々は終わる。

そうめん
そうめん

当たり前だな。

司書
司書

当たり前です。

だから苦しいのです。

SCP-120-JPはその事実を理解していました。

理解していながら、

それでもアイリを大切に思っていました。

ヤドカリさんが本当に欲しかったもの

そうめん
そうめん

結局さ。

ヤドカリさんって何が欲しかったんだろうな。

価値か?

賞賛か?

司書
司書

違うでしょう。

それらは手段だったのだと思います。

SCP-120-JPが求めていたのは、

誰かにとって特別であること。

そしてアイリは、

既にそれを与えていました。

そうめん
そうめん

ああ。

だから金額の話じゃないのか。

司書
司書

ええ。

この作品の終盤で語られる言葉があります。

「今、私はきみにとっての世界で一番の宝物だろう。だがきみもいつか別の宝物を見つける」

その言葉には執着よりも、

受け入れる覚悟が感じられます。

そうめん
そうめん

……それ言えるの強いな。

なぜこの作品は愛されるのか

司書
司書

SCP-120-JPは怪物の物語ではありません。

親子とも少し違う。

恋愛とも違う。

ですが誰もが経験する感情が描かれています。

大切な人が成長していくこと。

そして、

自分の元から離れていくこと。

そうめん
そうめん

だから読んだ後に残るのか。

司書
司書

ええ。

読者は巨大な貝よりも、

その気持ちを覚えて帰るのです。

まとめ

司書
司書

SCP-120-JPは価値の物語です。

しかしそれは市場価値の話ではありません。

誰かにとって掛け替えのない存在であるという価値です。

世界で一番の宝石とは何だったのか。

その答えは一つではないでしょう。

ただ少なくとも、

この作品が描いているのは貝殻ではなく、

誰かを大切に思う気持ちです。

だからこそ、

今でも多くの読者に愛され続けているのでしょう。

司書
司書

今夜の記録はここまでです。

また次の資料でお会いしましょう。

出典

作品名:SCP-120-JP「世界で一番の宝石」

著者:Ikr_4185

原作:
https://scp-jp.wikidot.com/scp-120-jp

SCP Foundation:
https://scp-wiki.wikidot.com/

ライセンス

本記事はCC BY-SA 3.0ライセンスのもと公開されているSCP Foundationの設定・文章を引用・翻案しています。

ライセンス:
https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/

そうめん
そうめん

俺も誰かの世界で一番の宝石になりたいな。

司書
司書

まずは貝殻を用意しましょう。

そうめん
そうめん

入口おかしくない?

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