
ようこそ、深夜資料室へ。
人類は昔から死後の世界を想像してきました。
天国。
地獄。
輪廻転生。
あるいは何もない無。
答えは誰にも分かりません。
だからこそ人は想像します。
ですが、もし誰かが死んだ後に見たものを持ち帰ったらどうでしょう。
今夜の資料はSCP-2718。
財団最高評議会の一員が残した記録です。
そしてその記録は、
怪物でも世界滅亡でもなく、
たった一つの証言だけで財団上層部を恐怖させました。

財団の偉い人たちって、毎日もっとヤバいもの見てそうだけど。

だからこそ異常なのです。
彼らは怪物ではなく、
ある情報そのものを恐れました。
SCP概要

SCP-2718は少し変わったSCPです。
巨大な怪物でもなければ危険な物体でもありません。
始まりは、ある人物の死でした。
財団最高評議会の一員、O5-11。
彼は死亡し、その後、異常技術によって蘇生されます。
本来なら、それで終わるはずでした。
ですが彼は蘇生後、
死の間に体験したことを語り始めます。
そして、その証言は財団上層部を混乱へ陥れることになります。

死後の世界を見てきたってこと?

そのはずです。
ですが会議記録を読むと、奇妙なことが起きています。
誰もが内容を聞きたがっている。
しかし同時に、
誰もが続きを聞きたくないのです。
財団上層部を震え上がらせた証言

会議は徐々に異様な空気へ変わっていきます。
ある評議会メンバーは内容を否定しました。
ある者は激怒しました。
ある者は話題を変えようとしました。
ですがO5-11は語るのをやめません。
まるで、
聞いてもらわなければならないかのように。

そこまで言われると逆に気になるな。

ええ。
評議会も同じでした。
そして彼らは知ることになります。
自分たちが聞きたくなかった理由を。
死後、何が起きたのか

最初、O5-11の話はあまりにも単純でした。
死んだ。
だが終わらなかった。
それだけです。

……終わらなかった?

意識は消えなかった。
何も見えない。
何も動かせない。
それでも意識だけが残り続ける。
最初は理解できません。
ですが彼は続けます。
肉体が腐敗していく感覚があった。
神経が崩れていく感覚があった。
時間が過ぎる感覚があった。
それらすべてを感じ続けた。

待って。
死んでるんだよね?

ええ。
ですが終わらないのです。
骨になっても。
塵になっても。
時間の感覚が壊れても。
苦痛だけが続く。
もし彼の証言が真実なら、
死は終わりではありません。
むしろ、
終わりが失われる瞬間なのです。
なぜ財団は戦わなかったのか

財団は未知を収容する組織です。
危険な存在を封じ込める組織です。
世界を滅ぼす怪物ですら管理してきました。
ですが2718には、それができません。
収容できない。
封鎖できない。
破壊できない。
なぜなら対象が世界中の誰にでも関係する可能性があるからです。

つまり逃げ場がない。

その通りです。
怪物なら逃げられます。
災害なら備えられます。
しかし死そのものから逃げることはできません。
だからこそ評議会は恐怖しました。
「知ること」が異常なのかもしれない

ですが2718には、もう一つの恐怖があります。
会議が進むにつれ、一部の評議会メンバーは別の可能性を考え始めます。
本当に異常なのは死後世界なのか。
それとも、
この情報を知ったこと自体が異常なのではないか。

どういうこと?

もしこの知識そのものに異常性があるなら。
もし知った瞬間から運命が決まるのだとしたら。
恐れるべきは死後世界ではなく、
情報そのものになります。
作中では最後まで答えは示されません。
ですが、その疑問は読者の中にも残り続けます。
なぜSCP-2718は忘れられないのか

ここで考えてみてください。
財団は未知を追う組織です。
世界の謎を解明する組織です。
そんな彼らが2718に対して選んだのは、
研究でもありません。
調査でもありません。
対抗策の開発でもありません。
忘却でした。
記憶処理。
情報封鎖。
そして可能な限り知る者を減らすこと。

答えを探すのをやめたの?

違います。
答えを知ることそのものを恐れたのです。
それが2718の異常性を最もよく表しています。
まとめ

SCP-2718は怪物の物語ではありません。
死後世界の説明書でもありません。
それは、
「知ってしまった後では元に戻れない情報」
の物語です。
死は終わりなのか。
それとも始まりなのか。
作中は最後まで断定しません。
ですが一つだけ確かなことがあります。
世界中の異常存在と向き合ってきた財団最高評議会でさえ、
この記録を忘れようとした。
本当に恐ろしいのは死後の世界ではありません。
それを知ってしまったことなのかもしれません。

今夜の記録はここまでです。
また次の資料でお会いしましょう。
出典
作品名:SCP-2718 “What Happens After”
作者:Michael Atreus
原典:
https://scp-wiki.wikidot.com/scp-2718
ライセンス
本記事は SCP Foundation の作品
「SCP-2718 “What Happens After”」
(著者:Michael Atreus)
を元に執筆しています。
原作:
https://scp-wiki.wikidot.com/scp-2718
SCP Foundation:
https://scp-wiki.wikidot.com/
ライセンス:
CC BY-SA 3.0
https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/

司書はどう思う?

私は、その答えを知りたいとは思いません。



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