SCP-1461――世界を救おうとした男は、何を見たのか

SCP資料
司書
司書

ようこそ、深夜資料室へ。

人は時々、未来を恐れます。

明日。

来年。

十年後。

そして。

世界の終わりを。

今夜の資料はSCP-1461。

ある男が見た終末の記録です。

SCP概要

SCP-1461は、

イギリスに存在する異常な屋敷です。

財団が調査を始めた理由は単純でした。

屋敷の内部構造がおかしい。

地下へ続いている。

そして。

その奥には巨大な施設が存在していました。

そうめん
そうめん

虫の家って名前だけ聞くと巨大な虫の話かと思ったけど。

なんか思ったより嫌な方向に話が進んでるな。

司書
司書

ええ。

この作品で本当に重要なのは虫ではありません。

地下へ

探索隊は地下を進みます。

通路。

部屋。

機械。

記録。

どれも人間が作ったものでした。

偶然生まれた異常ではありません。

誰かが作った。

誰かが残した。

探索は、

その人物を追う記録へ変わっていきます。

そうめん
そうめん

待て待て。

こんな地下施設、一人で作ったのか?

地下壕どころの規模じゃないぞ。

司書
司書

だから財団も驚きました。

そして調査は施設そのものではなく、

その男の人生を追うものへ変わっていきます。

一人の兵士

その男は、

第一次世界大戦を生き延びた兵士でした。

舞台はソンム。

歴史上でも最悪級の激戦地です。

無数の死者。

絶望。

破壊。

男はそこで生き残ります。

ですが。

何かを失いました。

戦争が終わった後も、

彼の中では終わっていなかったのです。

男が見たもの

戦後。

男は奇妙な夢を見るようになります。

夢の中に現れる存在。

Worm。

その正体は分かりません。

怪物なのか。

神なのか。

幻覚なのか。

それすら分かりません。

ですが。

男は確信しました。

世界は終わる。

そうめん
そうめん

夢で見たものを信じて人生変えるなんて普通はしないよな。

でも戦場を生き残った人間なら、

何か壊れてても不思議じゃないのか……。

司書
司書

そう考える人もいます。

ですが彼は、

その確信のために残りの人生を使いました。

世界を救うために

ここから男は動き始めます。

地下施設を作る。

機械を作る。

記録を残す。

備蓄する。

全ては。

来るべき終末へ備えるため。

家族を守るため。

人類を守るため。

男は人生を捧げました。

そうめん
そうめん

いや待てよ。

世界が終わる夢を見たから地下施設を作りましたって。

普通に聞いたらヤバい奴じゃん。

しかも一時の思い付きじゃないだろ。

人生全部そこにつぎ込んでるじゃねぇか。

司書
司書

ええ。

だから財団も彼を単なる狂人として処理しませんでした。

地下施設は何十年も維持されていました。

彼は本気だったのです。

虫の家

財団が発見した頃。

屋敷は既に異常な場所になっていました。

地下施設は拡張を続け。

奇妙な生態系が生まれ。

虫に満ちた空間へ変貌していました。

人類を救うために作られた場所。

ですが。

そこはもはや、

人間のための場所ではありませんでした。

そうめん
そうめん

頑張った結果がこれって。

本人が見たら泣くんじゃないか。

司書
司書

そうかもしれません。

人類を守るための施設でした。

ですが財団が見つけた時には、

別のものへ変わっていました。

本当に怖いのは何だったのか

SCP-1461で恐ろしいのは、

怪物ではありません。

地下施設でもありません。

一人の人間です。

世界の終わりを信じた男。

そして。

その信念のために人生を捧げた男。

そうめん
そうめん

Wormよりさ、俺はこの男の方が気になるんだけど。

もし何も見てなかったらどうするんだよ。

人生全部無駄だったことになるじゃん。

司書
司書

そうかもしれません。

ですが、もし本当に何かを見ていたのなら。

彼だけが世界の終わりに気付いていたことになります。

そうめん
そうめん

それもそれで怖ぇな……。

まとめ

SCP-1461は、

異常な屋敷の記録です。

ですが。

本当に残るのは、

その地下ではありません。

そこで見つかった、

一人の男の人生です。

彼は何を見たのか。

Wormとは何だったのか。

その答えは分かりません。

ですが。

彼が世界を救おうとしていたことだけは、

最後まで変わらなかったのです。

司書
司書

今夜の記録はここまでです。

また次の資料でお会いしましょう。

出典

作品名:SCP-1461 – House of the Worm

著者:Dr Gears

原文:SCP Foundation

SCP-1461 – SCP Foundation
The SCP Foundation's 'top-secret' archives, declassified for your enjoyment.

ライセンス

本記事は、SCP Foundation掲載作品「SCP-1461 – House of the Worm」(著者:Dr Gears)をもとにした解説記事です。

原作はCC BY-SA 3.0ライセンスのもとで公開されています。

おまけ

そうめん
そうめん

結局、あいつは狂ってたのか?

司書
司書

分かりません。

ですが、本気だったことだけは確かです。

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