SCP-303――扉の向こうにいるもの

SCP資料
司書
司書

ようこそ、深夜資料室へ。

閉め切られた扉。

立入禁止の部屋。

開けてはいけない場所。

そう言われると、

中を見たくなるものです。

ですが。

今夜の資料には、

誰一人として開けられなかった扉が登場します。

SCP-303。

通称「ドアマン」の記録です。

SCP概要

そうめん
そうめん

ドアマン?

司書
司書

SCP-303に付けられた通称です。

そうめん
そうめん

何するやつなんだ?

司書
司書

それが分かっていません。

SCP-303は、

扉の向こうに現れる異常存在です。

財団はその存在を確認しています。

ですが。

その姿を見た者はいません。

近付いた者もいません。

正体も分かっていません。

分かっているのは一つ。

扉の向こうに、

何かがいるということだけです。

扉の向こう

SCP-303は、

特定の場所に固定される存在ではありません。

ある時は研究施設。

ある時は病院。

ある時は一般住宅。

様々な扉の向こうへ出現します。

そして。

誰かがその扉へ近付こうとすると、

異常が発生します。

強烈な恐怖です。

発汗。

震え。

過呼吸。

動悸。

人は本能的に理解します。

近付いてはいけない。

扉を開けてはいけない。

その先へ行ってはいけない。

そうめん
そうめん

まだ見てもないんだろ?

司書
司書

ええ。

司書
司書

それでも恐怖だけは確かに存在するのです。

誰も近付けない

財団は調査を試みます。

研究員。

警備員。

Dクラス職員。

様々な人物が実験へ参加しました。

ですが。

結果は同じでした。

誰も近付けない。

扉の前で立ち止まる。

逃げ出す。

泣き出す。

中には失神する者までいました。

武装しても意味はありません。

精神訓練を受けていても意味はありません。

誰も到達出来ないのです。

そうめん
そうめん

何なんだよそれ……。

司書
司書

財団も同じ疑問を抱いていました。

財団実験

財団は別の方法も試します。

扉を開ける。

失敗。

扉を破壊する。

失敗。

遠隔操作を試みる。

失敗。

何をやっても、

SCP-303へ辿り着けません。

そして奇妙なことに、

被験者達は同じような証言を残します。

『向こうに誰かいる。』

ですが。

誰も見ていません。

見える前に逃げ出してしまうのです。

そうめん
そうめん

見てないのに分かるのか。

司書
司書

ええ。

司書
司書

そこがSCP-303の不気味なところです。

扉の向こうにいるもの

怪物なのでしょうか。

人間なのでしょうか。

何か別の存在なのでしょうか。

誰も知りません。

財団も。

研究員も。

読者も。

最後まで答えはありません。

だからこそ。

SCP-303は恐ろしいのです。

そうめん
そうめん

結局何だったんだ。

司書
司書

分かりません。

司書
司書

それを知る者はいません。

なぜSCP-303は有名なのか

SCPには、

姿が明確な怪物が数多く存在します。

ですがSCP-303は違います。

何も見せません。

何も説明しません。

それでも恐ろしい。

だからこそ、

今も多くの読者の印象に残り続けています。

本当に怖いのは何だったのか

そうめん
そうめん

一番怖いのって303か?

司書
司書

いいえ。

そうめん
そうめん

じゃあ何だ。

司書
司書

分からないことです。

見えない。

知れない。

確かめられない。

だから想像してしまう。

だから恐怖になる。

SCP-303が恐ろしいのは、

怪物の姿ではありません。

最後まで、

その正体が分からないことなのです。

まとめ

SCP-303は、

扉の向こうに現れる異常存在です。

ですが。

本当に恐ろしいのは、

その姿ではありません。

誰も確認出来ないこと。

誰も近付けないこと。

そして、

最後まで正体が分からないことです。

もしかすると。

扉の向こうには何もいないのかもしれません。

あるいは。

誰も知りたくない何かが、

今も待っているのかもしれません。

司書
司書

今夜の記録はここまでです。

また次の資料でお会いしましょう。

出典

作品名:SCP-303 – The Doorman

著者:Communism will win

原文:SCP Foundation

SCP-303 – SCP Foundation
The SCP Foundation's 'top-secret' archives, declassified for your enjoyment.

ライセンス

本記事は、SCP Foundation掲載作品「SCP-303 – The Doorman」(著者:Communism will win)をもとにした解説記事です。

原作はCC BY-SA 3.0ライセンスのもとで公開されています。

おまけ

そうめん
そうめん

見てないのに怖いってどういうことだよ。

司書
司書

恐怖は時に、姿を持ちません。

コメント